Q.久原本家グループはどんな会社?
とにかく仕事をどんどん任せる会社ですね。私は4年前に中途入社したんですが、すぐに茅乃舎だしのインスタグラムプロジェクトを任されました。
私は新卒で7年目ですが、いままでに20個以上の商品を開発しました。友だちに聞くと、ふつうは20代前半から商品開発を任されるなんてあり得ないと。
Q.プレッシャーはなかった?
もちろんありましたが、基本的なことは教えてもらえるし、興味のほうが大きかったですね。失敗しても上司がフォローしてくれますから(笑)。おかげさまでゼロからスタートして、フォロワーのお客様が10万人を超えました。
私もワクワク感のほうが強かったですね。初めて任されたときは、ほんとに私でいいの!?と思いましたが、技術的なことは先輩たちにフォローしてもらえますし。自分の作った商品がCMで流れたときは、もう鳥肌が立って現実とは思えませんでした。
Q.古い会社なのに自由な社風?
創業は明治26年なんですが、たしかに何事にもチャレンジを歓迎する空気はあります。ちなみに社内恋愛にもおおらかですよ。
ね、花田さん?
ね、花田さん?
はい。社内結婚です(笑)。現在、夫と同じ部署で仕事をしています。
Q.モノづくりに対するこだわりは?
ひとことでいえば、商品パッケージの裏に出ると思います。よけいなものや不自然なものを入れないんです。
そのぶん、コストや手間はかかりますが、お客様は喜んでくださると思います。
Q.マーケティング効率は考えない?
ブランドマーケティング部の私がいうのも変ですが、効率よく売ることを最優先にするのは、ちがうんじゃないかと思うんです。とくに食品は。
最近、「飲む麹」という新商品を作ったんですが、新しい飲み物なので市場規模とかはよくわからないんです。わかっているのは、麹はすごく美容にいいということで。
美容意識の高かった友人が、子供を産んでから肌のお手入れをする余裕がなくなってしまった。彼女ならぜったい喜んでくれるはずなんです。
Q.お客様の顔をリアルに見ている?
はい。久原本家は食品メーカーですが、茅乃舎のお店を展開して商品を直接販売しています。ですからお客様の喜ぶ声も、お叱りの声も、すべてリアルに目の前で経験しています。
私はふだん、福岡の山あいの工場にいるんですが、試食キャンペーンなどがあると、たとえば六本木ミッドタウンのお店に行きます。都会的でおしゃれなお客様が、山の中で作った商品を目の前で試食するわけですから、もう心臓バクバクです(笑)。
Q.仕事でつらいことは?
広告会社や外部のマーケッターの方々と打合せしていて、ときどきイヤだなと思うことがあります。ターゲットという呼び方が飛び交うんです。
あ、それ、私も思います。ターゲットの年齢はいくつで、年収はいくらで、ライフスタイルはって、ぜんぶデータ化していく。お客様は標的でもデータでもないのになあって。
商品はモノを言わないけれど、お客様の期待を超え、感動するほどおいしい本物の商品には、言葉を発せさせる力があると、久原本家は信じています。
創業から120余年。
創業200年を見据えて、永きにわたり感動を生み続ける会社を目指し、本物のモノづくりに挑み続けます。
久原本家のモノづくりを支える様々な部門。
「日本の食の楽しさ、おいしさを届けたい」という熱意のもと、互いが連携しながら、力を発揮しています。
久原本家グループは、明治26年(1893年)創業の醤油蔵を原点とする、総合食品メーカーです。
質の高い食品をつくり、全国のお客様に提案しています。こだわり抜いた商品開発と、これまでになかった新しくユニークな提案が強みです。