「あごだし」とは、トビウオからとっただしのことです。九州ではトビウオのことを「あご」と呼び、かつおぶしやいりこなどと並ぶだしとして使われています。
あごだしは旨みと深いコクが特徴です。トビウオは、風を利用して海面を時速約60キロもの速さで飛ぶ魚です。
他の魚に比べて運動量がとても多いので脂肪分が少なく、青臭さが少ないことで「あごが落ちるほど美味しい」から呼び名がついたという説もあるほどです。
このたび、「100年フード」※に「あごだし」が認定されました。
※「100年フード」とは、地域特有の食文化や、世代を超えて受け継がれ、食されてきた食文化に文化庁が名付けたものです。
▶ 100年フード公式ウェブサイト:https://foodculture2021.go.jp/jirei/
今年度は、212件の応募の中から有識者委員会による審査の結果、認定基準を満たした131件が決定し、「あごだし」が「100年フード」の「伝統の100年フード部門 ~江戸時代から続く郷土の料理~」として認定されました。
▶ 文化庁ホームページの報道発表:https://www.bunka.go.jp/koho_hodo_oshirase/hodohappyo/93672801.html
【九州あご文化推進委員会】
あご(トビウオ)の日本有数の漁獲地である長崎県平戸市、南松浦郡新上五島町、鹿児島県熊毛郡屋久島町と、「茅乃舎だし」や「あごだしつゆ」など和風調味料を製造・販売する総合食品メーカーの久原本家グループ4者で共同運営する「九州あご文化推進委員会」は、昔から九州地域に伝わってきた「あご」の食文化の認知拡大を目的にPR活動を行っています。近年、食品・調味料市場では「あご(トビウオ)」の注目度が高まっており、様々な関連商品が販売されています。しかし、その食材としての特徴や、昔から九州地域に伝わってきた「あご」の食文化については、あまり知られていません。今後も九州に伝わるあご(トビウオ)の食文化を広げていくために委員会公式サイトやイベント等にて、あごの特徴・あご料理の紹介等、九州のあごの食文化に関する情報の発信を行ってまいります。